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こんな疑問にお答えします。
今回は長距離を速く泳ぐための練習方法をご紹介します。
●長距離練習をするには、1回で連続して泳ぐ距離=「距離単価」を短くする
●ただし「距離単価」が長くても速くはなれる
記事の後半では、アテネオリンピックで金メダルをとった柴田亜衣さんの
出身大学の練習メニューの話もしたいと思います。
長距離専門の僕がお答えします
簡単に僕の自己紹介をすると。
もともと水泳の最長距離である1500メートル(以下、M)自由形を専門としてやっていました。
中学1年~現役を引退する社会人1年目の時まで、
約10年弱1500Mをやっていました。
成績としては全国優勝を4回、日本代表に2回選ばれました。
現在は主に水泳指導をしています。
僕がもともと長距離選手というのもあり、生徒さんがトライアスリートなどの長距離を泳ぐ方が多いのですが
現在僕が練習を見ている生徒さんは、だいたい100Mあたり10秒〜15秒くらい速くなっています。
今回は、
じゃあどんなことに気をつけて僕が現役時代練習していたのか?
今現在、生徒さんにどんな練習をしてもらっているのか?
をお話したいと思います。
意識するポイントは3つ
長距離を速く泳ぐために、
僕が意識しているポイントは3つあります
①距離単価を短くすること
②休憩時間を長めにとること
③泳ぐ強度を守ってもらうこと
この3つを特に意識してもらっています。
今回は、①の「距離単価」のお話を具体的にしていこうと思います。
距離単価ってなに?
そもそも距離単価ってなにか?っていうと、1回につき連続で泳ぐ距離のことです。
(ちなみに「距離単価」は、僕が個人的に使っている言葉です。)
100Mx15回なら1500Mですよね?
1500x1回でも同じく1500Mです。
つまり同じ1500Mでも
1回につき泳ぐ距離が、100Mなのか1500Mなのか?
ってことです。
1500Mx1回より、500Mx3回。
500Mx3回より、300Mをx5回。
300Mx5より、100Mx15回の方が良い
と僕は考えています。
なんで距離単価が短い方がいいの?
なぜ、距離単価が短い方がいいのか?
それは
短い距離単価の方が、泳ぐ速度が速くなりやすいからです。
たとえば、
最近までの1500M自由形の日本人の壁は15分でした。
つまり、100Mあたり1分を下回って1500M泳ぎ続けることが難しかった。
けれど、100M自由形の日本人の壁は50秒でした。
つまり、
「100M1回だけ」なら1分なんて余裕で下回れるけれど、
「1分を下回った状態を1500M続ける」ということは難しかった。
ということです。
ここからわかるように
1回につき泳ぐ距離が長くなれば長くなるほど、
平均ラップタイム(=平均ペース)が遅くなりやすいんですね。
もう1つ例を出しましょう。
100M2分で泳げる人がいたとしましょう。
では倍々方式で、200Mで4分。400Mで8分で泳げるか?
と言うと、そうではありません。
おそらく8分30秒くらいかかると思います。
連続して泳いでいるから当然ですよね。
つまり、
100Mなら2分ペースで泳げるのに、
400Mだと2分4秒ペースになってしまうんですね。
ここからわかる通り、
距離単価が長い練習メニューだと、100Mあたりのラップタイムが遅くなりやすいので、
わかりやすく言うと
ダラダラ泳ぎになりやすい
ので、長距離を泳ぐ練習をするときは、
距離単価が短い方がいいと僕は思っています。
オリンピック金メダリストの練習メニューとは?
しかしながら、一概に
「距離単価が長い練習がダメか」っていうとそんなことはないです。
アテネオリンピック女子800M自由形で金メダルをとった
柴田亜衣さんの出身大学である、鹿屋体育大学。
この大学から、速い長距離選手がたくさん輩出されています。
(※現在の1500M自由形の日本記録をもっている山本耕平選手もこの大学出身)
鹿屋では
400Mx18回など、距離単価が長い練習をしています。
(※今現在もそうかはわかりません)
つまり、距離単価が長い練習でも速い選手はたくさんいるので
僕のように距離単価を短く練習するか、
鹿屋のように距離単価を長く練習するかはぶっちゃけ人それぞれです。
ちなみに僕も鹿屋の練習に参加させてもらい、
400Mx18回などの距離単価が長い練習をやりましたが、
僕は練習が長すぎて集中力が切れてしまい、全くダメでした笑
長距離選手だったのに集中力がない僕には、短い距離単価の方が性格にあっていたので、
今練習をみている生徒さんにも同じように距離単価の短い練習を行ってもらっています。
まとめ
①僕は長距離を練習する際、距離単価が短い練習の方がいいと考えている。
同じ1500Mでも、500Mx3回より1500x15回の方がいいと思っている。
なぜか?というと
連続して泳ぎ続けると平均のラップタイムが遅くなりやすいから。
②けれど、距離単価が長いからとってダメとは限らない。
長距離金メダリストの柴田選手や、長距離の名門・鹿屋体育大学は、距離単価の長い練習をやっている。
③でも僕には合わなかった。
最終的には、「距離単価短いor長い」どっちが自分に合うかで判断。
なお、「長距離の練習つまんないなぁ」
って思っている人は僕と似たような性格だと思いますので
距離単価が短い練習の方がいいと思います笑
それではまた次の記事でお会いしましょう!!
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